一度、海外で働くことの意味

こんにちは。メキシコ在住フリーランスのワカです。連載12回目の今回は、海外で働くことの意味について。(これまでの記事はコチラ)

20歳で就職してから、当然のように日本で働き続けた私が考える、その面白さや考え方の変化についてお伝えします。

周りがグローバルだ何だと騒いでいても、日本で働くことは決して悪いことじゃない。生まれ育った国や地域を元気にすることだって、カッコいいしやりがいもある。

でも、もしも機会を作れるなら、一度外に出てみたらもっと視野が広がって面白いことができるかもよ、というお話です。

多様性を知る。

日本は島国で、ある意味閉鎖的だと言われます。今でこそ、外国人の同級生や同僚がいることも増えたけれど、外国人が一定数いる職場というのはまだまだ少ない。

それもそのはず、日本で働く外国籍の人の割合はわずか3%前後。それと比べ、移民を多く受け入れるアメリカは約15%、同じ島国シンガポールは約37%にのぼります。

文化や人種、宗教などが混ざり合う環境には、当然ながら柔軟性や双方を理解するための対話が不可欠。とまどったり、時には本気でぶつかり合うことでブレイクスルーが生まれるのは想像に難くありません。

本やネットで情報を得ることはできるけれど、本質を理解するには限界がある。何を言ったら失礼なのか、どういう振る舞いが他国の方と接するときには適切なのか、チームで良い成果をあげるためには何が必要なのか。

「顧客も社員も、関わる人全員が日本人であってほしい!」と思っている企業や個人以外は、多様性をもっと身近に感じる必要があるんじゃないか、と私は考えています。

日本を外から眺めてみる。

日系企業であっても現地企業であっても、海外で働くと日本との違いに驚かされます。就業時間や残業に対する意識、自己主張の強さ、結果重視の企業文化、雇用の不安定さなど。

日本のほうが良いこともあれば、その逆もある。もちろん企業によって違いはあるので一概には言えませんが、遠くから見ているだけでは気付けない細かな良し悪しをはっきりと認識することができます。

様々な場面でハードルをクリアするうちに、自分にとって大切なことや譲れないことが鮮明になってくる。その結果、日本に改善点を持ち帰ることもできるし、そのまま海外で荒波にもまれる選択をすることも可能です。

仕事に慣れてくると、どうしても自分がいる環境の悪いところに目が行きがち。それを一度マクロで捉えて「あぁ、あれは大したことじゃなかったな。」「自分にとって譲れないポイントはここだな」などと認識するのはとても大切。

他人と比べるのではなく、自分の物差しをもつためにも、日本を外から眺めてみるのは貴重な機会だと思います。

ここでなくても、生きられる。

ここまで、たまに目にするような話を書いてきましたが、私が考える重要なことは、実はこれ。

学校でも社会でも、生き辛さを感じる人は一定数いると思います。でも、「周りに迷惑をかけちゃいけない」「みんなと同じように行動しなくてはいけない」という前提のある日本では、自分だけ自由に動くことは難しい。

だったら、ガラッと環境を変えてみることをお勧めしたい。

失敗したって「一度海外に出てこんな経験をした」という確かな事実は残るし、うまくいったらそれはそれで最高です。

どうしても、転校や転職というと、日本国内もしくは同一都道府県内に目がいきがち。そこをぐっと広げて、自分の居心地の良さを追及してほしいなと思っています。

別にグローバルなんて言葉に興味がなくても、底抜けに明るい性格じゃなくても大丈夫。「今のこの環境で生きていかなきゃ・・・」と息苦しさを感じる位なら、そこから抜け出す方法を選ぶ自由はあるはず。

ここでなくても、生きられる。どこへでも行ける。

世界が変化している今だからこそ、限界を無視して自由に考えてみてほしい。今すぐ海外へ行くのは難しくても、オンラインでできることは沢山ありますよ。

会社や学校を探す。オンラインで授業や面接を受けてみる。他でもない自分のために、まず一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?

次回はシリーズ最終回。是非のぞいてみて下さい。

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