国際女性デー in Mexico

「in Mexico」なんて英語で書いちゃいましたが、スペイン語では「en México」です。 さてさて皆さんこんにちは。メキシコ在住フリーランスのワカです。

3月8日は国際女性デーでした。ここメキシコでは毎年大規模なパレードが行われています。もちろん今年は中止されましたが、報道では小規模のものをいくつか見かけました。

私は特にこの日について考えることもなく、ともすれば一体いつが国際女性デーなのかすらも曖昧なのですが、今日はそれについてあえて触れてみたいと思います。

朝起きるとメキシコ人の彼から「国際女性デーおめでとう」。その日のスペイン語授業で先生(女性)からも「国際女性デーおめでとう(ロゴ入りの紫Tシャツを着用していました。)」と声をかけられた当日。

果たしてメキシコではどんな日なのか?当日の様子と共に、少しだけ見ていきたいと思います。(最後に紹介する曲も力強くてオススメです。)

(これまでの記事はコチラ)

Día Internacional de la Mujer

国連が1975年に3月8日を、女性の権利向上を呼びかける国際女性デー(←こちらはVOGUEの特集記事へのリンク)に制定してから46年。本来国際女性デーは男女平等を訴えることが目的ですが、ラテンアメリカ諸国ではちょっと違う側面があったりします。

それは、フェミサイドへの強い抗議。

フェミサイド(英語: Femicide)またはフェミニサイド(英語: Feminicide)とは、性別を理由に女性または少女を標的とした、男性による殺人である。 この言葉は1976年にフェミニストのダイアナ・ラッセルが普及させた。 「ジェンダーに基づく憎悪犯罪」として位置づけられている。

wikipedia.org

フェミサイドについての政府の対応や政治家の無関心に対して、改善を要求するためにメキシコシティ中心部ではパレードが行われます。統計によっては、1日10人の女性がフェミサイドによって殺されている、なんていうものもあったりして。

メキシコでは割と頻繁にデモが行われますが、その一部が過激化して破壊行為に及ぶこともしばしば。国際女性デーでもそれが起こることを懸念した政府は、庁舎前や記念像の周りにバリケードを設置しました。

写真は、そのバリケードにフェミサイドの犠牲となった女性の名前を書き記し、花を飾っているもの。

当日は、一部デモ隊がバリケードを破壊し警察沙汰になりましたが、男女問わず多くの人が花を手向けに訪れていました。

紫に囲まれる1日

フェミニズム運動にも使われる紫色は、メキシコの国際女性デーを象徴する色でもあります。そして、この時期は紫色のハカランダ(昔、日本人庭師が桜の代わりに持ち込んだ綺麗な花)が咲き乱れるとき。

この日はデモ参加者の着る紫色と満開のハカランダの紫色がメキシコの通りを埋め尽くします。(下の写真は昨年の様子)

ちなみに翌日の3月9日には、女性が学校や会社に行かず家事もしない「UN DÍA SIN NOSOTRAS (私たちのいない一日)」と呼ばれる全国ストライキも一部で行われていて、有名企業がそれを支持することを公式に発表していたりもします。

ちなみにこの日、「国際女性デーおめでとう」と声をかけてくれた彼と先生から、同じ曲をおすすめされました。それは Canción sin Miedo という力強い歌。直訳すると「恐れなき歌」。

「これ以上ひとりの犠牲も出さないで」という願いを込めて歌われています。メキシコでのデモの様子とセットのYouTubeがあるので、是非一度見てみてください。

日本にいるときは、デモに対して「そのやり方、意味あるの?」なんてたまに思ったりしていましたが、その意識が少し変わった気がします。人々が本気の熱を帯びているときは、きっと違う意味があるのかもしれない。

今日はここまで。アディオース!

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