社名誕生話 1/3 「転職エージェントって、普通、ピカピカのエリートがやるじゃん。でもあなたはそうじゃないじゃん、失礼だけど。」

私たちの会社がどのようにして「株式会社ミライへ」となったのか。多くの人にご協力いただきながら決まった社名についての誕生ストーリー。(⅓)

 

転職エージェントって、普通、ピカピカのエリートがやるじゃん。でもあなたはそうじゃないじゃん、失礼だけど。

 

法務局に提出した2日後の6月20日、私たちはロゴを作ってもらうべく、後に「ミライへ」の産みの親となる柏本さんとお会いしました。

リクルートのロゴなどを作成されているすごい方です。リクルート時代の上司だった剛司さんにご紹介いただき、お会いすることができました。

 

緊張しすぎて、どこで場所をとっていいかわからず、

日比谷にある帝国ホテルの上層階にあるカフェに行きました。

コーヒーが1400円でした。

一緒に同席してくれた剛司さんが、「すげぇ値段だな、お前、すげえ店とったな」と言ってました。緊張しすぎてコーヒーの味が全くしませんでした。

 

打ち合わせが始まると、柏本さんはとてもフランクな感じで、今回の社名やロゴについて、どんどん質問をヒアリングしてくれるのですが、

緊張しすぎて声が出ないんです。喉がカッスカスになって声が小さいし、頭が真っ白になって、

何をどこまでどのように伝えたらいいかわからない。全然話が続かないんです。

準備してきたつもりの話が、とても浅はかで、言葉のキャッチボールができない感覚に全身から汗がとまりませんでした。

 

「・・・僕が話を聞きながら、いくつか辻褄の合わないところがある。それはデザインとかとは関係ないのかもしれないし、今ここで答えなくていいけど、柏木さんはこれからいろんな人に社名や自分の強みを伝えて行くと思うんだけど、それをちゃんとストーリーを立てて話せるようになっていた方がいいよ。」

と言われながら、何も答えられない・答えられたとしても稚拙で、「あれ?そうだっけ?体裁のいいこと言ってるんじゃないか?」と自分が話しながら思ってしまうことをことを伝えて、創業者に最も大事な「熱意」の一ミリも伝えられない時間が過ぎてしまったのです。

 

「これから商売して行くにあたって、一番の売りは何かわかる?それは柏木さん自身なんだよ。だからその売りを見つけるべく、一度これまでの人生を振り返って作文を書いておいで。あ、これそういえば転職したい人とかともそうだよね、例えば柏木さんが転職エージェントとして、転職して欲しい人にこれまでの作文を書いてもらってさ、その人と人となりを理解するじゃん。そして、次の転職で得られるものを見つけるために、未来を一緒に作文書くのもいいよね。作文は書き直しても、書き改めても良いしね。そういうのも強みになるかもね。

転職エージェントって、普通、ピカピカのエリートがやるじゃん。でもあなたはそうじゃないじゃん、失礼だけど。でもそういうコンプレックスを全面に打ち出して、さらけ出して行くのが他にない強みにきっとなるから。」

 

すごく貴重な体験をしているはずなのに、えぐられた気がして泣きたくなりました。

1400円のコーヒーは、やっぱり味がしませんでした。

準備不足の自分を悔やんで。自分の考えを言葉に出すことをしてこなかったこれまでを悔やんで。

 

次回に続く。

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